予防歯科
予防歯科について
これまで歯科医院には「痛くなってから行く」が一般的でした。しかし、虫歯に限らず症状が重くなってからでは手遅れです。歯が悪くならないように予防していくことが重要であり、治療に至る前に予防をすることがこれからのスタンダードとなってきます。世界的に歯の予防が進んでいるとされるスウェーデンでは、歯科の定期検診受診率が大人で80%以上あり、子どもにいたっては100%近くが定期検診を受けています。他の先進諸国でも70%ほどの受診率が一般的となってきていますが、日本の定期検診受診率は驚くことに10%程度です。
予防する3つのメリット
「歯の予防のために歯医者に通う」ことには、たくさんのメリットがあります。
1. 健康な歯を維持できる
虫歯や歯周病は放っておくと歯に深刻なダメージを残してしまいます。予防をすることで早期発見でき、ダメージを最小限に抑えることが可能です。歯は一度削ったところは二度と戻らないため、未然にトラブルを防ぐことで健康な歯の維持につながります。
2. 口腔内を清潔に保つことができる
ホームケアだけではどうしても除去しきれない汚れなど、プロによる検査とクリーニングで確実に口腔内を清潔に保つことができます。健康に対する意識の改善、口臭などの予防にもつながります。
3. 負担を軽減できる
症状が進行すると、治療にかかる時間も長くなる場合が多く、金銭的な負担も大きくなります。進行する前の治療により、歯への負担だけでなく時間や金銭的な負担も軽減することができます。
定期検診について
当院では、治療後の歯を守るためにメンテナンスリコール(定期検診)も大切にしております。お口の状態に合わせて、3~6か月毎に定期的な検診とクリーニングをおすすめします。「健康な歯をいつまでも」それが当院の目標です。そのために最大限のお手伝いをさせていただきます。
定期検診の種類
歯石除去(SRP)
歯垢が唾液中のカルシウムなどと結びついて硬い歯石に変わると、歯の表面にガチガチにこびりついているため、歯磨きだけではなかなか取りきれません。この歯石は非常に厄介で、電動歯ブラシでも取り除くことはできません。当院では「スケーリング」「ルートプレーニング」という二つの方法で歯石の除去をしています。
スケーリング
歯の表面にへばりついている歯垢や歯石を、スケーラーと呼ばれる先のとがった器具を使って除去していきます。手動のハンドスケーラーや超音波スケーラーを使用します。
ルートプレーニング
スケーリング後、歯ぐきの状態が改善しない場合はルートプレーニングが必要になります。汚れは歯ぐきに隠れた歯の根元(ルート)にも溜まります。根元近くについた歯垢や歯石を特殊な器具で取り除き、表面を平らな状態に仕上げます。ツルツルにして汚れや細菌がつかないようにするのです。
歯のクリーニング(PMTC)
PMTCとはProfessional Mechanical Tooth Cleaningの略で、歯科衛生士が専門の機器を使って行う歯の徹底的なクリーニングのことです。歯周ポケットなど、日頃の歯磨きでは落とし切れないプラークをすべて取り除きます。お口の中の細菌が少ない状態が維持され、仕上げにフッ素塗布を行うので歯質を強化できます。